平成
26
年度
事 業 報 告 書
第
3
期事業年度
自 平成
26
年
4
月
1
日
至 平成
27
年
3
月
31
日
目次
Ⅰ 研究所の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
Ⅱ 平成26年度の法人業務の概要
第1 府民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に
関する目標を達成するためとるべき措置・・・・・・・・・・・・8 1 技術支援の実施及び情報発信
2 技術支援の質的向上
3 地域社会における先導的役割の発揮
第2 業務運営の改善及び効率化に関する目標を達成するためとるべき 措置・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23 1 業務運営の改善
2 組織運営の改善
第3 財務内容の改善に関する目標を達成する
ためとるべき措置 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26 第4 予算(人件費の見積もりを含む。)収支計画及び資金計画
第5 短期借入金の限度額
第6 重要な財産を譲渡し、または担保に供する計画
第7 剰余金の使途
第8 その他業務運営に関する事項・・・・・・・・・・・・・・・ 27 1 法令の遵守
2 施設及び設備機器の整備 3 資源の活用
4 適正な料金設定 5 労働安全衛生管理
6 個人情報保護及び情報公開 7 環境に配慮した業務運営
第9 大阪府地方独立行政法人施行細則 (平成17年大阪府規則第30号)第4条
で定める事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29 1 施設及び設備に関する計画と実績
研 究 所 の 概 要
( 1)
法 人 沿 革 ・ 役 員 ・ 施 設 ・ 組 織 ・ 要 員 ・ 予 算
① 沿 革
平 成 1 9 年 「 環 境 情 報 セ ン タ ー 」 、 「 食 と み ど り の 総 合 技 術 セ ン タ ー 」 、 「 水 産 試 験 場 」 を 統 合 し 、 「 大 阪 府 環 境 農 林 水 産 総 合 研 究 所 」 と し て 発 足 し た 。
平 成 2 4 年 地 方 独 立 行 政 法 人 化 し 、 「 地 方 独 立 行 政 法 人 大 阪 府 立 環 境 農 林 水 産 総 合 研 究 所 」 と し て 発 足 し た 。
② 役 員
理事長1名、副理事長1名、理事1名(以上常勤)、監事2名(非常勤)
理 事 長 大 河 内 基 夫
副 理 事 長 山 本 達 也
理 事 草 薙 勝 之
監 事 ( 弁 護 士 )
監 事 ( 公 認 会 計 士 )
黒 田 清 行
三 谷 英 彰 立
③ 施 設
食とみどり技術センター、環境科学センター、水産技術センター、水生生物センターの4サイ トで運営している。本部は、食とみどり技術センターに置いている。
(平成 27 年 3 月 31 日現在)
敷地面積 建物面積(延床面積) 役職員数
本部・食とみどり技術C 245,913㎡ 23,464㎡ 112名
環境科学C 2,078㎡ 5,240㎡ 25名
水産技術C 8,585㎡ 6,769㎡ 15名
水生生物C 23,477㎡ 920㎡ 8名
総 計 280,053㎡ 36,393㎡ 160名
④ 組 織
役員、監事、本部(経営企画室)、4部(環境情報部、環境研究部、食の安全研究部、水産研究 部)、及び農業大学校から構成されている。
⑤ 要 員
独立行政法人化後は、法人採用職員、任期付職員、契約職員及び府派遣職員の雇用形態をとり、 研究職、研究補助職、事務職、技術職、技能労務職の職種がある。平成 27 年 3 月末時の役職員数 は 160 名である。
人員体制( 平成 27 年 3 月 31 日)
合 計 役
員
法人採用職員 契約職員 府派遣職員
研究職 事務職
研究
補助職
任期付
研究職
甲種 乙種
技術
職
事務
職
技能
労務
職
160 3 49 14 4 4 16 26 34 3 7
役員は上記以外に監事(非常勤)2名を含む。契約職員甲種は、府における再任用(週3日勤務)。契約職員乙種は通常勤務形態
人員配置
人員体制
独法移行前 26年度
平成 24 年 3 月 31 日 平成 26 年 4 月 1 日
所長/理事長 1
※
1
監事 2
※
大阪府 派遣職員数
(内数)
研究職 49 49
研究補助職 4
技術職 56 34 29
事務職 13 17 3
技能労務職 17 7 7
任期付研究職 4
再任用/契約職甲種 27 16
契約職乙種 26
合計 163 160 39
表中の※ は非常勤職員を示す。
⑥予算
a. 収入
H
2
6
予算額
割合(
%)
2,130,778
100
1,826,506
85.7
運営費交付金収入(
標準)
1,747,793
82.0
運営費交付金収入(
特定)
78,713
3.7
43,553
2.0
6,624
0.3
使用料及び手数料収入
1,855
0.1
19,192
0.9
15,882
0.7
116,310
5.5
69,011
3.2
施設整備補助金収入
61,931
2.9
事業補助金収入
7,080
0.3
14,673
0.7
60,725
2.8
目的積立金取崩収入
予算区分
収入
運営費交付金収入
自己収入
授業料収入
財産処分収入
雑収入
受託研究等収入
補助金収入
寄付金収入
平成2
6
年度当初予算
(
単位;
千円)
b. 支出
H26予算額 割合(%)
2,130,778 100 1,934,865 90.8 259,226 12.2 1,395,911 65.5 279,728 13.1 239,189 11.2 20,025 0.9 12,156 0.6 8,358 0.4 61,931 2.9 116,310 5.5 14,673 0.7 3,000 0.1
支出
業務費 事業経費
本部・食みセンター費
環境科学センター
水産技術センター
水生生物センター
人件費
施設整備費
受託研究等研究経費 寄付金事業費 予備費
(単位;千円)
予算区分
一般管理費
−施設整備等補助金−
食みセンター建替実施設計策定費(予算:62 百万円)
環境科学センターを羽曳野に移転し、研究所(食とみどり技術センター)一か所に集約する計画。
食とみどり技術センター 環境科学センター 既設建物(新実験棟)
建設年度 昭和38年( 築51年) 昭和43年( 築46年) 平成 13 年度
延床面積 約6,075 ㎡ 約5,240 ㎡ 延床面積 約1,805 ㎡
計画面積
延床面積 約5,805 ㎡
北 棟 約3,005㎡、(RC造、地上2階)
南 棟 約2,360㎡、(RC造、地上3階)
附属棟(倉庫)約 440㎡、(S造、平屋)
スケジュール
平成 26 年度 平成 27 年度 平成 28 年度
実施設計 建設工事
( 2)
調 査 研 究 課 題
①行政依頼課題の選定
府民・事業者の要望・問題点を解決するために大阪府環境農林水産部が立案した政策・事業・ 施策に必要な技術支援を課題化(目的・目標の吟味)して、府から法人に受け渡す会議体として、 「大阪府環境農林水産試験研究推進会議」を設けている。推進会議は別表のようにテーマ毎に部 会を持ち運営している。
配置図
建替え検討範囲
建替え整備範囲
施設全体図
建設工事 実施設計
大阪府環境農林水産試験研究推進会議メンバー
会長 環境農林水産部長
副会長 環境農林水産部環境政策監
環境農林水産部次長、環境農林水産総務課長、エネルギー政策課長、
みどり・都市環境室長、循環型社会推進室長、環境管理室長、農政室長、
流通対策室長、水産課長、動物愛護畜産課長
地方独立行政法人大阪府立環境農林水産総合研究所理事長
各部会
所管室・課 研究部会
環境農林水産総務課、関係所管室・課 総合部会(分野横断課題)
エネルギー政策課、みどり・都市環境室 みどり・都市環境部会
循環型社会推進室、環境管理室 環境部会
農政室、流通対策室 農政・食品部会
水産課 水産部会
動物愛護畜産課、家畜保健衛生所 畜産・野生動物部会
各農と緑の総合事務所
②調査研究課題の評価
a. 行政依頼課題
推進会議で依頼された課題と大阪府から委託を受けた事業及び運営交付金によって実施され ている事業については、行政による評価を受ける(4段階評価)。
b. 競争的研究資金
競争的研究資金等外部資金の実施事業及び応募課題については、外部有識者から構成される 「研究アドバイザリー委員会」において評価を受ける(4段階評価)。
c. 民間受託研究
民間から受ける受託研究については、報告書提出後に依頼者(クライアント)に対してアン ケートを実施し、その点数をもって評価としている(5段階評価)
研究アドバイザリー委員(平成 26 年度)
氏 名 所属・役職
荒井 修亮
国立大学法人京都大学
フィールド科学教育研究センター 教授
池 道彦
国立大学法人大阪大学
大学院工学研究科 教授
大塚 耕司
公立大学法人大阪府立大学
大学院工学研究科 教授
尾﨑 嘉彦
近畿大学
生物理工学部食品安全工学科 教授
切畑 光統
公立大学法人大阪府立大学
21 世紀科学研究機構 BNCT 研究センター 特認教授
久保 浩三
国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学
先端科学技術研究推進センター研究戦略部門長・教授
小谷 祐一
独立行政法人水産総合研究センター
瀬戸内海区水産研究所 所長
竹中 重仁
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
近畿中国四国農業研究センター 企画管理部長
鳥居 厚志
独立行政法人森林総合研究所
関西支所 地域研究監
藤本 高志
大阪経済大学
経済学部地域政策学科 教授
吉田 敏臣(特別顧問)
国立大学法人大阪大学
名誉教授
第1
府民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する目標を達成
するためとるべき措置
1 技術支援の実施及び情報発信
(1)事業者に対する技術支援
事業者からの技術相談対応、受託研究・共同研究・依頼試験の実施、機器・施設の提供のほ か、業界団体や金融機関などと連携し、事業者に対して研究所シーズや施設・設備の紹介など を積極的に実施。また、新たな取組として、6 次産業化に取り組む農林水産業者等の総合的な支 援を目的として府が委託する「大阪産( もん) 6 次産業化サポートセンター」受託に係る取組を実 施。詳細は以下のとおり。
● 技術相談・指導
事業者の技術的課題に係る相談対応は 352 件。相談件数は昨年度よりも増加(H25 年度 261 件)。昨年度に広報活動を強化した成果が現れているものと推定。
・環境関連 26 件
・農林関連 106 件
・水産関連 76 件
・生物多様性関連 35 件
・食品関連 75 件
・その他 34 件
事業者からの技術相談・指導件数
H22 H23 H24 H25 H26
392 253 282 261 352
● 受託研究・共同研究
受託研究 15 件、共同研究 13 件を実施し、事業者の技術開発や商品開発などを支援。分野別 の実施件数は以下のとおり。
受託研究 共同研究
・環境 2 件
・農林畜産関連 10 件 6 件
・水産関連 1 件 1 件
・食品関係 2 件 6 件
※ 食品関係共同研究は大阪産(もん)チャレンジ支援事業を含む。
事業者からの受託研究数(件)
H22 H23 H24 H25 H26
20 23 21 20 15
事業者との共同研究(件)
H22 H23 H24 H25 H26
9 13 11 13 13
● 依頼試験
府内農家の土づくりに関わる土壌分析や肥料・飼料の分析等 15 件の依頼試験を実施。実施件
数はほぼ例年の水準を維持。
・土壌分析等 9 件
・大阪府産の食品に係る試験 4 件
・その他( 畜産関係) 2 件
● 土壌測定診断室、食品機能実験室の提供
農業指導者や事業者が自ら行う分析支援のため、土壌測定診断室および食品機能実験室を通 年提供。
なお、利用内容は以下のとおり。
1 食品機能実験室:年間の利用は 19 件で昨年度にくらべて増加(H25 年度 5 件)。食品事業者 や大阪府農の普及課などが利用し、このうち 2 社が受託研究制度に移行し、1 社がチャレンジ 支援事業に応募し、採択。
2 土壌測定診断室:大阪府農の普及課などが土壌、水耕栽培養水、作物体の分析などに利用 (22 件)。
● 銀行等と連携した新たなニーズの掘り起し
1 大阪信用金庫と共催で「食品技術支援ラボツアー」を開催し、事業者に対して食品機能実 験室や研究成果などの PR を実施(6 回)。実施回数は昨年度よりも増加(平成 25 年度 2 回)。 これまでに参加した事業者のうち 3 事業者が大阪産(もん)チャレンジ支援事業に応募。 2 大阪商工会議所を対象とした研究所見学会を実施。食料部会(18 社)に大阪産(もん)チ
ャレンジ支援事業、食品に関する試験研究内容、最新病害虫防除技術、いちじく栽培と太陽 光発電を組み合わせた「ソーラーシェアリング」の研究などを説明。このうち 1社が食品機 能実験室共同利用制度を利用、1 社が大阪産(もん)チャレンジ支援事業に応募し、採択。
● その他の取組
1 中小・ベンチャー企業のための環境技術セミナーを 2 回、その他シンポジウム 4 件・講習 会 4 件を実施したほか、事業者団体等の依頼で事業者向け講演を多数実施(45 件)
2 各種ビジネスマッチングフェアや展示会、商談会などで、「大阪産(もん)チャレンジ支援 事業」などの成果を広報(14 回)。
3 府が公募する「大阪産( もん) 6 次産業化サポートセンター設置運営業務」に応募し、受託が 決定。
● クライアント評価
受託研究利用者を対象に、7 項目について5段階評価のアンケート調査を実施(回答件数 14 件)。 総合評価の平均は 4. 4 で目標値を上回り、特に職員態度や契約手続きの項目で高評価。 【数値目標】
クライアント評価(14 件)の結果は、総合評価の平均値は 4. 4 と数値目標(4 以上)を順調に クリア。.
( 2)行政に対する技術支援
今年度の大きな行政支援課題としては、H25年度末に発生した豊能町での残土崩落事故に係る 対応や大阪湾フェニックスセンターへの国の基準値を超えるダイオキシンを含む廃棄物不正搬 入問題などの環境事案のほか、大阪湾での貝毒プランクトンの大量発生及び二枚貝の毒化など。
また、研究所で開発したブドウ温室換気装置を用いた「大阪版施設園芸新技術普及促進事業」 がH27年度から知事重点特別枠事業として実施されることが決定。さらに府が地域ブランド化を
目指す高級魚キジハタの10万尾安定生産に研究所が成功したことを受け、H27年度より府が実施 する「大阪府第7次大阪府栽培漁業基本計画」のキジハタ種苗放流数量目標値に反映。その他、 研究所の園芸福祉分野の研究成果を活用し、障がい者の雇用促進を目指す「ハートフル企業農 の参入促進事業」が府において開始。
これらの事案をはじめ多くの技術課題について、府からの依頼に迅速に対応。取組の概要は 以下のとおり。
① 行政課題への対応
a. 知見等の提供
● 知見等の提供
今年度の行政相談対応は 358 件で、農作物の病虫害や栽培技術など農林水産関連や生物多様 性関連などの相談件数が比較的多数。分野別内訳は以下のとおり。
・環境関連 47 件
・農林関連 44 件
・水産関連 85 件
・生物多様性関連 83 件
・食品関連 55 件
・その他 44 件
行政への知見等提供件数
H22 H23 H24 H25 H26
419 239 327 254 358
● 現地技術指導
行政課題の迅速な解決を支援するため、府職員に同行し、野菜・花き等の土壌障害、森林害 虫、鳥獣被害、ため池養殖に係る魚病などについて現地で技術指導を実施(12 件 53 回)。出動 件数は例年とほぼ同水準(H25 年度 11 件 68 回)。
b. 調査・分析
● 環境及び漁業資源モニタリング 1 環境モニタリング
府域における微小粒子状物質( PM
2. 5) の構成成分や有害大気汚染物質、酸性沈着物質など大
気の環境モニタリングを行うとともに、モニタリング結果に基づいて助言を行うなど環境行政 を支援。
2 漁業資源モニタリング
重要な漁業対象種について資源状況をモニタリングし、データを速やかに府・漁業者に報告。 適切な資源の管理のための助言・支援を実施。プランクトン等の調査結果はホームページでも 公表。
3 シカ・イノシシ及びアライグマのモニタリング
農業被害を与えるシカ・イノシシや特定外来生物のアライグマについて、府内の生息状況(生 息密度や分布状況)を把握し、府・市町村が行う個体数管理計画の立案や駆除対策に貢献。 4 ナラ枯れ被害地モニタリング調査
大阪府からの依頼を受け、府内におけるナラ枯れ被害状況を調査し大阪府に報告。大阪府 のナラ枯れ被害防除の実施に必要な情報を提供。
5 酸性沈着物質調査
大阪府からの委託を受けて酸性雨による樹木への影響を調査し、大阪府を通じ環境省に報告。
● 行政依頼検体の分析
河川水中のダイオキシン類や工場からの排ガス、ゴルフ場排水中の農薬など府からの依頼検 体を分析して、府へ報告(467 検体)。府では環境保全対策の基礎データとして活用。その他、 農林水産に係る 7 件(87 検体)の分析を実施。
● 入札事業者参加のための技術認定・及び受託事業者を対象としたクロスチェック分析 技術認定及びクロスチェックとして以下の取組を行い、府の環境調査・検査業務の適正な履 行を担保。
1 水質5区分(金属類、窒素化合物、リン化合物、揮発性有機化合物、化学的酸素要求量) について、申請のあった分析事業者の分析結果を評価し、適格分析事業者を認定。全区分で 認定された業者は 34 事業者中 22 事業者で、適格となった事業者名をホームページで公表。 府では入札の際の参考情報として活用。
2 府の分析受託業者に試料(水質 19 検体、ダイオキシン類 15 検体、大気 2 検体)を配布し、 クロスチェック分析を実施。水質については 4 検体で一社だけ他社と結果がかけ離れる項目 があり、その要因を究明。ダイオキシン類については一部の検体で判定基準を超える差異が みられたが、委託事業者が予備試料の再分析を実施し、問題ないことを確認。
c . 危機管理の取組の支援
● 農林水産物の安全性、病虫害に係る監視・分析
1 健康被害の防止や漁業被害軽減のため、貝毒プランクトン及び有害プランクトンの定期調 査を実施(39 回)。府及び漁業関係機関に報告するとともに、ホームページに随時掲載して 広く府民に情報提供。
2 大阪府職員に随行して、農産物の病害虫発生状況の診断同定を行うとともに( 51 回) 、府 が農業者に向けて注意を喚起する病害虫情報の情報提供を支援(発生予察情報 6 回, 注意報 2 回、防除情報 4 回)。
3 大阪府エコ農産物及び直売所の農産物残留農薬分析を実施。いずれの検体も基準値以下で あることを確認し、府民の安全・安心に貢献(4 回 56 検体)。
4 ため池養殖魚の薬剤残留検査や河川漁協等の放流魚・養殖魚のウィルス・病原菌の保菌検 査を行い、安全性の確認や魚病対策に関わる助言を実施して、内水面漁業を支援(14 回)。
● 異常水質事故のための危機管理
1 異常水質事故の中で発生事例の多い油類の流出に役立つ「油種同定分析マニュアル」を作 成し、事故時の分析の迅速化に貢献。
2 府内の事故事例を整理して、「魚類へい死事故発生時の現地調査マニュアル」を作成。府 や市町村の担当者が現場把握のポイント等を紹介し、原因究明に貢献。
● 危機対応機能充実のための組織体制
災害時においても調査分析機能を確保し、緊急時の環境汚染等に迅速に対応する機能を強化 するため、事業継続計画(BCP)を策定し、計画に基づく訓練を実施。
● アスベスト分析に係る体制整備
目的積立金を活用し、偏光顕微鏡を整備。これにより J I S A 1481- 1 で新たに制定された「偏 光顕微鏡による定性分析」が実施可能になり、建材中にアスベスト含有される場合は、最短で 搬入当日に結果を報告(速報)。
d.環境保全に係る取組の支援
● 省エネ・省 CO
2相談窓口
府域の温室効果ガス排出の 4 分の 1 を占める中小事業者の省エネルギーの取組みを支援する ため、「省エネ・省 CO
2相談窓口」を運営。
1 環境省の CO2削減ポテンシャル診断事業への参画や大阪府商工会連合会との連携等により、
事業所の省エネ診断を行い、設備の運用管理等における省エネ・省 CO
2・節電対策を提案(総
診断件数 43 件(目標値 30 件))。 2 省エネ・省 CO
2に関するセミナーを開催(2 回、参加者合計 206 人) した他、省エネに関す
る講演を実施(5 回)
4 ホームページによる情報発信(更新 11 回)
5 省エネ診断への同行による府職員に対する現場研修を実施(4 回)
● 環境技術評価・普及事業(おおさかエコテック)
1 大阪の中小・ベンチャー企業が開発した優れた環境技術・製品を評価し、普及を支援する 「おおさかエコテック」事業を実施。
2 平成 26 年度の申請件数は 5 件。4 件を「おおさかエコテック」に選定。うち 1 件を特に優 れた技術・製品「ゴールド・エコテック」に選定。
3 「おおさかエコテック」選定技術・製品の普及支援のため、「中小企業総合展2014 i n Kans ai 」 「びわ湖環境ビジネスメッセ2014」「ENEX2015」など展示会5件に出展、「中小・ベンチャー企 業のための環境技術セミナー」などセミナーを2回開催。
● 大阪ヒートアイランド対策技術コンソーシアムの運営
1 大阪ヒートアイランド対策技術コンソーシアム公開セミナーを開催
2 研究所・大阪HI TEC及び大阪商工会議所共催の「中小・ベンチャー企業のための環境技術セ ミナー「ヒートアイランド対策技術の最新動向」を開催
3 ホームページの運営、展示会出展を実施
4 企画運営委員会(2回)、理事会・総会(1回)、認証制度運営委員会(1回)を開催 5 大阪HI TEC認証制度の運営(認証制度審査委員会を開催し、1技術を認証)
● ヒートアイランド対策緑化手法検討調査
夏季の街路空間において緑化が温熱環境に与える緩和効果を実測(大阪府立大学、大阪市立 大学)し、その効果を踏まえ緑化手法を確立。
e. 講習会等の開催
● 講習会・研究成果報告会
府や市町村の職員等を対象として、省エネルギー、農業技術、緑化技術、生物多様性に係る 講習会等を実施(計 15 回)。また、教育者向けの環境教育等の講習会を 7 回実施。
f. 農業の担い手の育成
● 農業大学校の運営 1 養成科コース
大阪府内で農業又は農業技術者として従事する志のある者を対象に、2年間の実践的な農 業教育を実施。入学希望者 38 名から一年次の定員 25 名を選抜。二年次の卒業者数、農業関 係の就業者数はそれぞれ 22 名、14 名で例年の水準を維持。
2 短期プロ農家養成コース
新規就農を目指す都市住民や兼業農家等を対象に、大阪農業の新たな担い手として育成す るため、短期プロ農家養成コース(野菜部門 22 名、果樹部門 13 名、入門コース 47 名)を運 営。受講者は昨年度の水準を維持。
3 大阪府教育委員会からの要請を受け、府立高校農業系新任教員に対し研修を実施。(5 名)
農業大学校の入学者数(カッコ内は志願者数)
H22 H23 H24 H25 H26
25 (28) 21 (24) 25 (37) 25 (34) 25 (38)
● 新カリキュラムの編成
府内農の担い手育成の中核機関としての役割強化のため、J A 大阪中央会、農業法人、農芸高 校などの外部有識者の意見を取り入れて策定した新カリキュラムを試験運用するとともに、必要 に応じて見直し、H27 年度の本格運用の準備を実施。詳細は以下のとおり
1 「食品衛生」の増設及び「農業機械」の通年化
2 「農業技術研鑽コース」「農業実践コース」のコース分けの実施 3 実習時間の増加( 1 年 32 時間、2 年 16 時間)
g. 国際協力に係る研修員の受入
● 国際協力に係る研修員受入
各種団体からの依頼に基づき、法人の有する環境分析技術等を活用した研修を行い、国際協 力を実施(6 件)。
1 「上海対外科学技術交流中心」の研修生(1 名)に熱い夏でも栽培可能な「中空栽培槽」を 使ったイチゴ栽培、害虫や病原菌の侵入を防止する静電場スクリーンを設置したハウスなど を紹介
2 ベトナム・ホーチミン市共産党委員会筆頭副書記他 8 名による食とみどり技術センターの 視察
3 「ベトナム国省エネ型有機性産業排水処理による水環境改善事業」に参画し、現地実証試 験について技術的助言を行うとともに、現地ワークショップにおいて排水処理技術の事例等 について報告。
4 ベトナムハロン湾の水質改善プロジェクトによる研修生(5 名)を受け入れ、大阪湾におけ る環境モニタリングの取組について報告。
5 メキシコからの大阪市立大学留学生(1 名)に、水生生物センターにおける生物多様性向上 の取組を紹介。
6 韓国尚州市農業関係者(29 名)の施設見学受け入れ
国際協力に係る研修員受け入れ状況
年度 H23 H24 H25 H26
回数 3 5 3 6
人数 29 66 22 44
国数 16 14 2 4
h. その他
● その他の技術支援
府水産課、農政室、環境保全課、事業所指導課等の依頼により、市町村の水質関係担当者向 けの魚類斃死時の対応研修、ぶどう早期落葉についての巡回指導、大阪湾内に造成された魚類 増殖場の効果把握や、業界団体の主催する品評会等での表彰選定や各種委員会での委員応嘱を 実施(計 18 件)。
② 緊急時への対応
● 健康被害や環境汚染に係る分析
1 府域河川において発生した異常水質 9 件の水質の緊急分析を実施し、住吉川で発生した魚 類大量へい死事故では生コンクリート由来の排水が原因であること等、異常水質の原因を究 明。また 4 件のへい死魚診断では、2 件が酸素欠乏によるものと推定。
2 大阪湾フェニックス処分場へのダイオキシン類の受け入れ基準を超過した廃棄物の搬入 問題を受け、大阪府が所管する廃棄物焼却施設について、ダイオキシン類の測定を実施(35 検体)。
3 豊能町で発生した残土崩落事故を受け、現場周辺の建設残土の搬入地点から浸出する水中 の有害物質濃度を調査。安全性を確認。
4 平成 25 年度に全国で二番目に BOD が高くなった見出川において、水質悪化の原因究明調 査を実施。流入する水路が本川の水質に悪影響を与えていることを解明。
● 貝毒プランクトン・魚病に係る分析
1 春季を中心に貝毒プランクトンが大阪湾で増殖し、昨年度に続く大規模発生を確認。アサ リ、アカガイ、トリガイ、淀川のヤマトシジミが毒化。国土交通省淀川河川事務所や府健康 福祉部食の安全推進課から持ち込まれた海水の貝毒プランクトン調査を実施(23 回)。 2 魚類特定疾病のコイヘルペスウィルス病が疑われるコイについて緊急分析を実施(4 件)。
結果は全て陰性で、H26 年度にはコイヘルペスウィルス症の府内発生はなし。
● 農産物病虫害の診断及び防除の助言
大阪府の主要農産物であるみつばや水ナスなどに被害を与えるキノコバエ類やアザミウマ類、 褐紋病、黄化葉巻病などの病害虫について、府からの依頼に基づき緊急診断や防除対策の助言 を行い、農業被害の防止・軽減に貢献(94 回、前年比 162%アップ)。作物別にみると、イチゴ に関する問い合わせが最も多く、次いでトマト、みつば、いちじく、ナス・水ナスでこれらの 品目だけで全体の約 50%を占めた。
作物別にみた相談件数
・イチゴ 17 件 ・トマト 10 件 ・みつば 7 件
・いちじく 6 件 ・ナス・水ナス 5 件 ・白菜 3 件
・ほうれん草 3 件 ・ダイコン 3 件
・その他 40 件
● 緊急時の府への支援
平成 26 年度は「緊急時支援要請に関する協定」に係る事案の発生はなし。
(3)情報発信
● 情報発信 1 ホームページ
研究成果や事業紹介、イベント告知などについて、183 回の更新を実施(H25 年度 148 回)。 アクセス件数は 238 万件で、昨年度に比べて 20%増加。水産技術センターの紹介動画や農業 の福祉分野への活用に関する情報提供のページ「ハートフル農業への支援」を新たに掲載。
研究所ホームページアクセス数
H23 H23 H24 H25 H26
471, 425 379, 754 951, 891 1, 995, 391 2, 380, 331
2 メールマガジン
環農水研メルマガ(旧 環境農林水産総合研究所メールマガジン)、環境技術情報メール配 信サービス、おおさかアグリメール、水産技術センターメールマガジンの 4 種を計 364 回配 信。登録者数は 3, 691 人と着実に増加(H25 年度 3, 188 人)。
3 事業者向け研究所紹介パンフレットの作成
受託研究、大阪産(もん)チャレンジ支援事業、省エネ・省 CO2相談、環境技術評価普及
事業、施設利用や事業者との取組成果を記載したパンフレットを新たに作成。 4 報道機関からの取材
154 件の取材に対して、環境農林水産に係る情報など研究所の持つ知見・成果等を情報提 供。
5 施設見学
府民・各種団体等からの施設見学依頼は、4 つの施設で 9, 420 人(平成 25 年度 8, 381 人)。 主な見学者は小学校・中学校・高校などの教育機関及び市民団体。
各サイトの見学者数
・環境科学センター 327 人
・食とみどり技術センター 1564 人
・水産技術センター 3562 人
・水生生物センター 3967 人
6 展示会等への出展・講習会等
農林水産省や大阪府、金融機関その他の機関が主催する展示会・ビジネスマッチングフェ ア・イベントに出展し、法人の取組成果や技術情報をパネル・現物等でわかりやすく展示(計
23 件)。さらに大阪府・事業者・市民団体や教育機関が主催する講習会・視察・研修等で環境 農林水産に係る講習や体験学習を実施(計 134 件)。実施回数は昨年度よりも増加(H25 年度 96 件)
● 環農水研シンポジウムの開催
第 1 期中期計画期間の前半の取組総括と研究所の情報発信のため、「環農水研シンポジウム」 を実施(参加者 250 人)。企業、大学、公設試験研究機関、行政機関、農林水産関係団体等を対 象に三菱食品(株)執行役員 マーケティング本部長兼戦略研究所長 原 正浩氏の特別講演の ほか、研究成果発表、ポスターセッションを実施。
● 公開講座・セミナー
環境問題、事業者向け技術関連、省エネ・省 CO
2関連、家庭園芸などについて府民や事業者・
行政にわかりやすく伝えるため、法人主催・共催のセミナー・イベント・研修会を計 19 件(25 回)実施。
● 環境情報プラザ
環境情報や環境学習の機会・場を提供し、府民、事業者、環境 NPO、行政などの自主的な環境 保全活動を支援。昨年度に引き続き、月間テーマを設けた図書・教材等の展示や、環境図書や ビオトープを利用した「環境プログラム」による環境教育を実施(参加者 40 名)。
1 環境情報プラザの利用者数は 15, 825 人。
環境情報プラザ利用者数
H22 H23 H24 H25 H26
15, 220 13, 787 14, 257 13, 621 15, 825
2 図書・ビデオ等貸出数(58 件 126 点)、チラシ等開架数(338 件)、環境アセスメント図書 縦覧数(66 件)。
3 環境NPO等との交流エコセミナーの開催(2 回)や環境活動講座の開催(10 回連続講座)、 環境NPO等の交流を推進する大阪環境パートナーシップネットワーク「かけはし」の事務局 として世話人会(10 回)を開催。
【数値目標】
報道資料提供は「いちじく生産と太陽光発電の両立を目指すソーラーシェアリングの研究」や 「おおさか生物多様性パートナー協定の締結」、その他シンポジウムの開催など 54 件を実施。提 供件数は昨年度に次ぐ件数となり、目標値(35 件以上)を高いレベルでクリア。また報道で取り 上げられた件数は新聞 65 件、テレビ・ラジオ 26 件と例年同様高い水準で推移(H25 年度 新聞 掲載 64 件、テレビ・ラジオ 31 件)。
報道資料提供件数
H22 H23 H24 H25 H26
28 24 45 61 54
2 技術支援の質的向上
(1)技術的ニーズのきめ細かな把握
● 技術ニーズ調査
1 「アグリビジネス創出フェア 2014」や、「信金発!地域発見フェア」「大阪産(もん)大集 合!」等に出展し、研究成果 PR を行うとともに事業者と業務提携や共同研究の誘引などを実 施。
2 大阪商工会議所や、銀行、農協、食品産業事業者、行政等へ環境農林水産及び食品加工に 関するニーズを聞取調査を実施(235 件)なお、聞取件数は昨年度の実績を維持(H25 年度 255 件)。
3 大阪府食品産業協会総会、大阪府漁業協同組合連合会管理部会など事業者団体の会合に出 席し、ニーズ情報を収集。
● 技術的ニーズの分析
事業者ニーズの聞取結果を分析したところ、食品事業者においては、新商品開発、微生物制 御、食品加工の技術的な支援を望む事業者が多いことが判明。
● 府職員との意見交換
1 「大阪府環境農林水産試験研究推進会議」のほか、環境農林水産総務課、流通対策室、み どり推進課、水産課と大阪産(もん)利用促進、農の 6 次産業化、生物多様性保全について方 向性や戦略、法人の役割等について意見交換を実施。
2 水産課、農政室が開催する「(水産課)課内会議」、「農の普及課長会議」、「農と緑の総合事 務所長連絡会議」、「6 次産業化モデル事業評価会議等合同会議」、「畜産支援連絡会議」、「栽培 漁業あり方検討会」「資源管理型漁業推進協議会」などへ法人職員が出席し、行政課題の解決 に向けた技術的な助言や提案を実施。
3 次期中期計画期間にむけて、法人が実施した各研究分野の基礎調査結果を府の関係室課に 報告し、研究の方向性や今後キャッチアップすべき技術などについて情報を共有。
(2)幅広い知見の集積
● 情報収集(学会、研究会、公設試験ネットワークなど)
環境農林水産に関わる学会( 25 団体) 、研究会・セミナー・シンポジウム等(59 件)及び公設 試験研究機関ネットワーク(25 件)に参画し、最新の知見等の情報収集を実施。収集した情報 は所内で共有するとともに、研究計画等に反映。
(3)質の高い調査及び試験研究(以下「調査研究」という。)の実施
① 技術支援の基盤となる調査研究の推進
今年度は、法人が共同研究で実施していた「飛ばないナミテントウの育成と利用技術の開発」 及び「豚ふん有用資源の循環利用」の研究成果が農林水産省で選定する「農林水産研究成果10 大トピックス」の1位(飛ばないテントウ)と7位(豚ふん)に入選。
● 調査研究の実施
「平成 26 年度調査研究の方向性」に従い、「環境分野」「農業分野」「水産分野」において重 点研究分野(21 課題)、新たな研究分野(23 課題)、基盤となる調査・研究(92 課題)計 136 課題の事業を実施。
【数値目標】
学術論文件数(28 件)と学会等発表件数(86 件)の合計は 114 件で、数値目標(100 件以上) を高いレベルでクリア。過去 4 年間と比較するともっとも多数。特に学会等での発表を積極的に 実施。また、業界紙や専門雑誌等への寄稿も 8 件実施。
学術論文等及び学会発表
年度 H22 H23 H24 H25 H26
学術論文数
(報)
34 18 37 37 28
学会等発表
件数
62 53 71 65 86
合計 96 71 108 102 114
専門書
業界紙等
12 17 35 21 8
②重点研究分野への取組
ア 重点研究分野
a. 「安全・安心な特産農産物生産を目指した総合的作物管理(ICM)技術」に係る分野」
● 病害虫診断・検定技術
薬剤感受性検定の簡易化手法を開発し(病害:3 作物、5 病害、7 薬剤、害虫:3 作物、2 害虫、 4 薬剤)、病虫害モニタリングの効率性を向上。さらに遺伝子診断技術による細菌性またはウイ ルス性の病害診断を迅速化。
● 環境と調和した病害虫防除技術
農薬使用削減に貢献するため、ナスのアザミウマ類に対する天敵利用技術や、光を利用した トマト病害抵抗性誘導、温湯による病害虫回避、静電気を利用した病害虫侵入抑止などの技術 開発に係る取り組みを実施。
● 土壌環境の改善による病害虫・雑草の抑制技術
大阪シロナ等に発生した根こぶ病について、石灰資材の施用による抑制技術を実証。 雑草の抑制技術として、石灰窒素肥料の影響、生分解マルチや緑肥作物の試験を実施。 b. 「都市域におけるバイオマスの地域循環システム」に係る分野
● 有機性廃棄物の燃料化技術
メタン発酵による下水汚泥の減容化とエネルギー化に要する時間を従来に比べ大幅に短縮す る技術の開発に着手し、実験室レベルでその可能性を証明。
● 食品製造副産物等の家畜飼料利用技術
柑橘粕類を活用した発酵TMRを、夏季に所内の乳牛へ給与する試験を行い、有用性を確認。 また、府内飲料メーカーから排出される麦茶粕及びビール粕を材料として乳牛用発酵飼料を脱 気包装し、発酵状態の測定と給与試験を実施。
c . 大阪湾の環境変化が生態系に与える影響の究明」に係る分野
● 豊かな水産物を育む栄養塩管理技術
栄養塩を適正に管理し、豊かで美しい大阪湾を目指すため、海域および流入水系における栄 養塩解析と、栄養塩濃度と食物連鎖の関係の把握調査を実施。大阪湾、琵琶湖、および淀川で は、生物が利用しにくい有機窒素化合物が継続的に存在していることを確認。また、大阪湾内
の海底の生物群集分布が海底の有機物量と溶存酸素に大きく影響を受けていることを明らかに した。さらに、大阪湾を含む瀬戸内海東部における栄養塩の収支計算を実施。
● 貝毒発生予測手法
貝毒発生を予測するため、調査船を用いて原因プランクトンのモニタリングを行うとともに、 ELI SA 法による貝毒分析の有効性について検討。比較的簡便に貝毒を測定できる ELI SA 法による 分析結果は、公定法であるマウス試験や精密分析である HPLC 法と同じ傾向を示すことを確認。 イ 重点研究分野の推進体制
● 人員の投入、組織的進行管理等
重点研究分野について以下の取組を実施。
1 研究体制強化のため、「安全・安心な特産農産物生産を目指した総合的作物管理(ICM) 技術」に係る分野」に研究員 1 名、「大阪湾の環境変化が生態系に与える影響の究明」に係る 分野に任期付研究員 1 名を採用。農作物害虫の天敵を用いた生物防除に関する研究や大阪湾の 底魚と餌となる底生生物、海底の底質の関係の解析を担当。
2 競争的資金獲得のため、予備的調査研究に資金を供給する「研究活力向上支援事業」にお いて、「安全・安心な特産農産物生産を目指した総合的作物管理(ICM)技術」及び「都市 域におけるバイオマスの地域循環システムに係る以下の研究課題に研究資金 2, 950 千円を配 分。
・「膜濃縮を用いた湿潤バイオマスの高速処理技術」
・「青果物に対するアルゴンガスプラズマとカテキンの殺菌・静菌効果」
③ 新たな研究分野への取組
a. 農林水産業の六次産業化の促進支援
● 府内産農産物の商品化に関する技術開発
農産物の色や味、風味を残す技術開発を行い、以下の彩誉(あやほまれ)にんじんを活用したパン、
なす、えびいも、きゅうりを使った色彩豊かな南河内スイーツ、水なすのカクテルシロップ、手軽につま
める「カリカリ胡瓜」、デラウェアの飲むジュレなどの商品開発を支援。
1 なす、えびいも、きゅうりを使ったスイーツ
大阪南河内の地域特産野菜を使い、野菜ジャムを作成。なすの退色防止やきゅうりの発色、えび
いもの褐変防止などの技術を開発。
2 にんじん「彩誉(あやほまれ)ブレッド
岸和田市が新たな地域特産品としてPRを進めている「彩誉」を用いて、甘さとくせのない特徴を
生かしたパンを開発。
3 水なすのカクテルシロップ
水なす果皮から色を抽出し、果肉の風味を活かした水ナスカクテルシロップの製造方法を開発。
4 カリカリ胡瓜
塩漬けし保存されたきゅうりから、脱水、燥味、味付けなどの工程を経て、カリカリ胡瓜を製造する方
法を開発。
5 デラウェアの飲むジュレ
府で生産量の多いブドウ(デラウェア)を用いて、粒々感を楽しめる飲めるジュレを開発。
● 「大阪産(もん)チャレンジ支援事業」の改善実施
事業者からの提案応募に係る期間をこれまでよりも早め、25 年度中に採択を決定して、年度 当初からの取り組みが可能な体制を整備。商品開発にあたり、原材料確保の季節性の問題など を解決。
● 大阪湾のキジハタ資源の増加
1 キジハタの安定的種苗放流のため、目的積立金を活用し、水産技術センターに親魚の採卵 水槽 2 基を整備。ふ化後の初期生残率の向上に係る試験では、飼育水温を上げて餌生物活性を 高め、ふ化後 10 日の生残率を 20%から 50%に向上。
2 放流種苗のサイズを変えて、放流した種苗の回収率を比較し、全長 5 ㎝の群に比べて全長 10 ㎝での放流の回収率が高いことを解明。
● 業界団体等と連携した事業者ニーズの掘り起し等(再掲)
1 大阪信用金庫と共催で「食品技術支援ラボツアー」を開催し、事業者に対して食品機能実 験室や研究成果などの PR を実施(6 回)。実施回数は昨年度よりも増加(平成 25 年度 2 回)。 これまでに参加した事業者のうち 3 事業者が大阪産(もん)チャレンジ支援事業に応募。 2 大阪商工会議所を対象とした研究所見学会を実施。食料部会(18 社)に大阪産(もん)チ
ャレンジ支援事業、食品に関する試験研究内容、最新病害虫防除技術、いちじく栽培と太陽光 発電を組み合わせた「ソーラーシェアリング」の研究などを説明。このうち 1 社が食品機能実 験室共同利用制度を利用、1 社が大阪産(もん)チャレンジ支援事業に応募し、採択。 b. 新たな環境汚染への対応
● PM
2. 5対策等に係る発生源及び環境中の動態の解明
国立環境研究所と地方環境研究所との共同研究「PM2. 5の短期的/ 長期的環境基準超過をもた
らす汚染機構の解明」を中心に調査研究を推進。 レセプターモデル( PMF 法) による解析を試行し、PM
2. 5濃度に対する重油燃焼の寄与は春季・
夏季に高く、硝酸系二次粒子の寄与は冬季に高く、石炭燃焼の寄与は年間で 30%程度であるこ とを推計。東アジア規模の大気汚染移流の寄与の量的把握を行うため、広域気象モデル( WRF) 、 化学輸送モデル( CMAQ) を導入し、国立環境研究所が作成した発生源テストデータを用いて計算 を実施。
● 事業所が排出する有害化学物質の影響
有害大気汚染物質等について、事業者の対策を評価するため、環境濃度及び排出量の経年的 な傾向、高濃度要因を解析。
排出量の多い6物質について、事業所からの排出量と大気中の濃度の比較を行ったところ、 両者の相関はベンゼン、キシレン、ジクロロメタンで高いことが判明。いずれの物質も排出量、環境
濃度ともに長期的には減少傾向。
● 有害化学物質による環境汚染状況の把握に必要な調査分析技術の開発
新たな環境汚染へ対応するために、環境汚染状況の把握に必要な調査分析方法を開発。今年 度は底質および生物試料中の「アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム」について、液体クロ マトグラフ質量分析計による分析法を検討。
● 廃棄物処分場排出水の1, 4- ジオキサン対策の検討
法令改正により、廃棄物処分場の排出水、周縁地下水および浸透水に新たな化学物質の基準 が追加されたことを受け、府域の処分場における汚染実態を調査した結果、1, 4- ジオキサンが 検出される事例が発生。1, 4- ジオキサンの汚染源の究明、汚染水の環境中への排出経路の推定 を行うとともに、効果的かつ低コストな処理方法を検討。府民の健康被害や環境汚染を速やか に防止・改善に貢献。
今年度は防水シートによる汚染源の被覆等による対策効果の検証と効率的な浸出水処理対策 を検討。
c . 生物多様性の保全
● 希少生物保存、外来生物対策、野生生物被害対策の調査研究
1 絶滅危惧種イタセンパラやニッポンバラタナゴ等について、系統保存を図るとともに、野 外の生息状況を調査。イタセンパラは、淀川河川事務所と共同で淀川への野生復帰プロジェク トを継続。
2 希少水生植物の保存について、企業 CSR 活動との連携を図るため、府や大阪府立大学とと もにおおさか生物多様性パートナー協定を積水ハウス(株)と締結。
3 水辺の生物多様性に悪影響を及ぼす外来水生生物の駆除を淀川などで実施し、効果を調査。
また、外来種の生態調査、生息状況調査及びシンポジウム等で情報収集を実施。
4 シカ・イノシシの生息状況や被害状況把握のため、狩猟者の出猟データや農業被害データ を収集し、さらにシカ糞調査や下層植生衰退度の調査を実施、効果的防除方法を検討。
シカ個体数と被害は増加傾向で、イノシシの生息域は北・中河内地域で拡大しているが、対 策が奏功して被害が減少している地域もあることを解明。
5 特定外来生物アライグマの捕獲データと農業被害データから、アライグマの分布と被害が 北・中河内地域を中心に拡大していることを解明。
● 河川生物の生息データ収集及び解析
安威川、余野川、淀川、大川、平野川、恩地川、天見川の生息魚類を調査した。大川、平野 川、恩地川、天見川では、大阪府レッドデータブックの絶滅危惧種を含む魚類 27 種の生息を 確認。調査結果はを環境保全課に提出。
④ 調査研究資金の確保
● 外部研究資金獲得の取組
1 農林水産省や文部科学省などの競争的資金の応募について、経営企画室で一元的に管理し、 所内で応募書類作成スケジュールや応募課題の精査を実施して応募。
2 「研究アドバイザリー委員会」を開催し、外部有識者による指導・助言を得て、外部研究 資金獲得のために課題をブラッシュアップ。
3 「全国環境研協議会」や「近畿中国四国農業試験研究推進会議」などのネットワークを活 用し、研究課題について共同で検討するとともに、国に対し試験研究の要望を提出。また、府 環境農林水産総務課と連携し、農林水産省の 26 年度事業「攻めの農林水産業の実現に向けた 革新的技術緊急展開事業」に応募。応募2課題ともに採択。
4 農水省、文科省、環境省、財団法人、社団法人などが所管する外部研究資金の募集情報を 収集し、所内で周知。
5 企業、大学、公設試験研究機関、行政機関、農林水産関係団体等を対象に研究所の情報発 信のため、「環農水研シンポジウム」を開催。(再掲)
● 研究活力向上支援事業
文部科学省、(独)科学技術振興機構、(独)農研機構、環境省などの競争的研究資金への応 募のための事前調査研究として、研究提案を所内で募集し、5 課題を採択して研究資金 5, 500 千 円を支給。
【数値目標】
農林水産省、文科省、環境省、(独)科学技術振興機構、内閣府「戦略的イノベーション創造プ ログラム(次世代農林水産業創造技術)など 44 件の外部競争的研究資金へ応募し、数値目標(40 件以上)を順調にクリア。
26 年度の応募課題の採択率は 30%で、農林水産省「農林水産業の革新的技術緊急展開事業(う ち産学の英知を結集した革新的な技術体系の確立)」などに採択。
競争的研究資金応募件数
年度 H22 H23 H24 H25 H26
件数 41 33 53 49 44
採択数 15 8 18 21 13
採択率
(%)
37 24 34 43 30
⑤ 調査研究の評価
● 大阪府による依頼課題の評価(4 段階評価)
行政評価の結果は、50 課題で到達水準で平均 3. 4、総合評価で平均 3. 4 と大半の課題で高評 価を獲得。
● 研究アドバイザリ−委員会による評価(4 段階評価)
外部研究資金への応募課題の事前評価(3 課題)、終了課題の事後評価(5 課題)は平均はと もに 4 段階評価で 3. 2(総合評価)と高評価を獲得。委員からのアドバイスに基づき、研究計画 のブラッシュアップや普及方針の再検討を実施。
● 受託研究等利用者による評価(5 段階評価)
総合評価の平均は 4. 4 で目標値を上回り、特に職員態度や契約手続きの項目で高評価。(再掲) 【数値目標】
26 年度の大阪府依頼事項(48 課題)に関しての府の行政評価(4段階評価)は到達水準、総 合評価ともに平均 3. 4 で数値目標(3 以上)を順調にクリア。
行政評価
・到達水準 平均 3. 4(48 課題) ・総合評価 平均 3. 4(48 課題)
(4) 連携による業務の質の向上
① 事業者、大学、他の試験研究機関等との連携
ア 課題解決、調査研究成果の普及を目的とした連携
● 産学官コンソーシアムの構築
国独法、大学、行政、民間企業等と 16 件のコンソーシアムを構築(中核 1 件、共同参加 15 件)。農林水産省等の競争研究資金等を活用し、中空構造栽培槽を利用したイチゴの収穫長期 化・高密度化や豚糞中に含まれる有用資源の循環利用技術、農作業の軽労化に向けた農業自動 化・アシストシステム、海洋微生物解析による沿岸漁業被害の予測・抑制技術などの試験研究 を実施。
● テラプロジェクトとの包括連携協定
産学民連携活動支援機構「テラプロジェクト」と池田泉州銀行「コンソーシアム研究開発助 成金」に応募し、「大阪名品粟おこしの災害時保存食としての産学連携商品開発」が採択され、 共同研究を実施するとともに、食品関係の BHB(Br ead f or Heal t hy and Beaut y)研究会を共同 で設立し、企業、大学、消費者を結ぶ活動を支援。また、テラプロジェクトが主催する、みど り化による都市の風格づくり研究会へも参加。テラプロジェクト、大阪大学産業科学研究協会 とともにシンポジウム『都市未利用空間の活用で“ みどりの風” を感じる大阪つくり』を開催。 イ 技術力向上を目的とした大学との連携
● 大阪府立大学との包括連携
共同研究「飼育動物の生殖器疾患等における I NSL3 測定の臨床検査への応用と同受容体発現 解析」などを実施するとともに、文科省科研費や(独)国際協力機構「地球規模課題対応国際 科学技術プログラム」、農林水産省「農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業」に以下の課 題で共同応募
・「プラント船団方式による海産バイオマス有効利用システムの社会実装研究」
・「アルゼンチンにおける水系・食系感染症の予防、特に小児に対する志賀毒性産生性大腸菌感 染症リスク軽減のための新戦略の構築」
・「イチジク栽培でのソーラーシェアリングの実用化」
・「旬を超えるおいしさ、栄養価、機能性を持った野菜の品質保証が可能な生産システム開発」 ・「遺伝子発現解析を用いたダイコンの根の形態予測マーカーの開発」
また、法人職員による府大生命環境科学域の授業実施や生命環境科学部獣医学科・生命環境 学域獣医学類の学生実習、総合リハビリテーション学類作業療法科学実習の受け入れ、共催セ ミナー「植物工場の現状と将来展望」」の共催(参加者 91 名)などを実施。
環境分野においては環境活動演習の学生の受け入れや国際環境学特論での講義を実施。その 他、女性研究者交流会を共同開催し、研究内容をはじめ、結婚・出産・子育てなどのライフイ ベントと仕事との向き合い方などについて意見交換を実施。
② 府との緊密な連携
● 大阪府環境農林水産試験研究推進会議
1 5 つの行政分野別部会と総合部会において、府から研究所への依頼事項(計 63 課題)の必 要性・妥当性を精査。
2 各部会で依頼事項の順位づけを行い、目的・目標等を記載して文書で研究所に提出。 研究 所は依頼事項に基づき、研究計画を策定。府へ文書で回答。
3 各部会では研究所の各課題の取組について、府が事前・中間・事後にそれぞれそれ評価。
大阪府環境農林水産試験研究推進会議の行政分野
別部会および依頼課題数
部会名 依頼課題数
みどり・都市環境部会 10
環境部会 8
農政・食品部会 25
畜産・野生動物部会 8
水産部会 9
総合 3
計 63
● 府職員との意見交換
府の環境農林水産部の各室課が開催する「環境行政情報交換会」、「農と緑の総合事務所長連 絡会議」、「農の普及課長会議」、「(水産課)幹部会議」、「6 次産業化モデル事業評価会議等合同 会議」、「畜産支援連絡会議」などへ研究所職員が出席。環境農林水産に係る情報提供を行うと ともに、行政課題等の情報収集を行って報告書を作成し、関係者と共有(再掲)。
● 府との人事交流
大阪府環境農林水産部環境農林水産総務課へ経営企画室の研究員 1 名を年間を通じて派遣。 研究所職員が府の施策に関わる機会を通じて府との連携を強化。
(5)知的財産権の取得・活用
● 知的財産権
「研究所知的財産ポリシー」「研究所職員勤務発明規程」など知的財産保有に係る諸規程に基 づき、特許権20件、商標登録2件、著作権1件及び品種登録2件を保有するとともに、出願中の11 件(特許権10件、品種登録1件)を管理し、今年度は新たに3件を取得。また、27年度の出願に 向けて、「種子等の連続的な殺菌のための殺菌処理装置」、「飲むデラジュレ」、「汚泥高速処理シ ステム」の3件の準備を実施。
H26年度の新たな特許取得(3件)
誘電分極を用いた分生子吸着による防カビ方法、飛動生物除去装置、及び植物保護装置( 第5599564号)
発泡装置( 第5563792号)
水耕栽培用パネル(第5699001号)
3 地域社会における先導的役割の発揮
● NPO等の技術支援
農で「学び」「育て」「働く」を支えるプロジェクト
1 農産園芸福祉ボランティア(のべ 659 名)、障がい者施設利用者、職員(のべ 850 名)の 受け入れ
2 支援学校の食とみどり科カリキュラムへのアドバイス( 新設準備 1 校)
3 就職先特例子会社、社会福祉法人等への技術支援、アドバイス(のべ 20 回) 天然記念物イタセンパラが棲む淀川の再生
1 イタセンパラの野生復帰支援に取り組む「淀川水系イタセンパラ保全市民ネットワーク」 と連携。
2 大阪自然環境保全協会など 5 団体を新たにネットワークへ誘引 3 淀川の城北ワンドで外来魚の駆除活動等を実施(約 1600 名参加)
● 研究活力支援事業の実施
「研究活力支援事業」として、先駆性や独創性に着目し、5 課題を審査採択し、計 5, 500 千円 を配分(再掲)。
● 分野別基礎調査の実施
環境保全(大気・水質・化学物質)、バイオマス、農業(野菜・果樹・水稲)、食品加工、水 産業、自然環境、農の担い手育成など 14 の分野 70 領域について、研究所各部及び農大が、社 会情勢や業界動向、国・府の施策、他府県の取組・研究所の行政・事業者支援の現状などを分 析し、今後の研究方針や資源配分などを検討。府の関係室課にも報告し、意見交換を実施。
第2
業務運営の改善及び効率化に関する目標を達成するためとるべき措置
1 業務運営の改善
(1)自律的な業務運営
● 組織体制の見直し
1 水産研究部の海域グループを、海域環境グループと水産支援グループに分け、担当業務を 明確化して業務を推進。
2 業務内容を精査し、平成 27 年度からのグループ再編成に向けて、土壌グループ及びみどり 環境グループの一部を園芸グループへ統合するための準備を実施。
3 各部で実施した次期中期計画期間に向けた調査研究分野別基礎調査の結果を参考に、理事 長のリーダーシップのもと新たな人員配置などを検討。
(2)効果的な人員配置
● 職員プロパー化
府との連携を維持するために必要な部門を除き、府派遣職員の見直しを実施し、新たにプロ
パー職員を 8 名増員、府派遣職員を 5 名減員し、プロパー化を推進 平成 26 年度当初 プロパー職員 72 名、府派遣 37 名
平成 26 年度当初 プロパー職員 80 名、府派遣 32 名
● 任期付職員や非常勤職員の活用
25 年度に引き続き、博士号を有する 4 名の任期付研究員を食品関連・バイオマス、農産物の 病虫害防除、生物多様性など重点研究分野・新しい研究分野に係る業務に配置。また、施設維 持や動植物管理、データ整理などの業務に契約職員(平成 26 年度末現在 41 名)を積極的に活 用。
(3)事務処理の効率化
● 総務事務システムの運用
総務事務システム操作研修を年度当初に実施。操作マニュアルをポータルサイト上に掲載す るとともに、ヘルプデスクを開設し、職員からの操作方法等の問い合わせに対応。
● 定型的業務にかかる職員の非常勤化
管理部門における受付業務の一部及び施設管理業務の一部において非常勤化を引き続き実施。
● 事務処理の更なる簡素化・効率化
1 業務の実施細目を見直し、決裁権限の委譲などにより、職員の事務作業を軽減。
2 所内の情報共有システム(サイボウズ)を利用して、年度計画に係る数値目標の管理や実 績報告書作成のための情報収集を実施。
● テレビ会議システムの活用
4 サイトのコミュニケーションツールとしてテレビ会議システムを活用し、会議・研修等の 実施に利用。職員の移動に係るコストを削減。
(4)研究体制の強化
● 効果的な人員配置等により捻出した資金の使途
効果的な人員配置や事務処理の効率化により捻出した資金を利用し、任期付研究員(4 名)及 び新たな研究分野に係る契約職員を雇用。
2 組織運営の改善
(1)優秀な人材の確保
● 職員配置計画に基づく新規職員採用
26 年度に研究職3名、技術職員7名、総務職員10名を採用(技術職員及び総務関係職員 には府派遣からの転任者を含む)。27 年 4 月の採用に向けて、研究職員4名、技術職員3名、 総務職員2名、契約職員7名の採用選考を実施。
● 任期付職員の採用
25 年度に採用した任期付研究員 3 名に加え、新たに水産研究部に 1 名の任期付研究員を配置。
● 研究補助職の採用
環境研究部、食の安全研究部、水産研究部において、計 4 名の研究補助職員を引き続き雇用。
(2)人材の育成
① 研修制度の確立
● 職員の自己研鑽支援
職員育成ガイドラインに基づく自己研鑽の一環として、大学院修学や通信教育受講支援に 関わる諸規定を運用して、学位取得のための大学院修学 4 名、通信教育 3 名を支援。
● 職員研修
職員育成計画に基づき、新規採用者研修、主幹研究員級研修、プロパー職員研修、若手職 員研修、府派遣職員研修などを実施(12 件)。
● 外部研修制度の利用
各研究部より、農水省農林水産技術会議が実施する若手・中堅・リーダー研究員研修や(独) 農研機構の短期集合研修(数理統計)、環境省環境調査研修所などが実施する環境分析に係る 技術研修、( 独) 水産総合研究センターが実施する有害プランクトンの同定研修などを受講(13 回 16 人)。
● 外部研修制度の利用
1 (独)農研機構の依頼研究員制度を利用して、中央農業総合研究センターに土壌関係研 究員を長期研修に派遣(1 回 1 人)。帰所後には報告会を開催し、研修成果を所内で共有。
2 大阪府立産業技術総合研究所との人事交流について、両者で検討し、相互の人事交流に 関する協定書を締結。
② 人事評価制度の確立
● 人事評価
法人独自の評価制度を運用し、全職員の評価を実施。各人のチャレンジシートの目標が達成 できるよう、期初・期央の面談を通じて、評価者と被評価者が協力して目標実現の方途や進捗 を議論。
③ 職員へのインセンティブ
● 外部表彰への推薦
1 食の安全研究部の研究員 1 名を農林水産省技会事務局主催若手農林水産研究者表彰に推薦。 2 環境研究部の研究員 1 名を全国農業関係試験研究場所長会 研究功労者表彰候補者に推薦。
● 職員表彰
規程に基づき、ダイオキシン類の緊急分析やキジハタ増殖技術の開発、その他業務改善や農 林水産研究成果 10 大トピックスへの選定などに対する功績により優秀職員 2 件 4 名、活躍職員 9 件 22 名を表彰。